篦棒な人々ー戦後サブカルチャー偉人伝 オリバー君を呼んだ興行師康芳夫、怪獣図鑑の挿絵画家石原豪人、月光仮面の原作者川内康範、万博会場を全裸で疾走した前衛芸術家糸井貫二ことダダカン、戦後サブカルチャーを築き上げた超人たちのロングインタビュー集堂々文庫化!
サルまん 21世紀愛蔵版 上巻誰もが驚いた(俺も)幻の作品が満を持して奇跡の復刊! 通常の256倍の漫画密度で貴方の漫画常識を根底から覆す! 内容は漫画で日本征服をもくろむ野望の二人のてんやわんや! 価格以上の体験を著者自ら保証します!\1680
サルまん 21世紀愛蔵版 下巻過去のあらゆる未収録原稿を網羅した愛蔵版これにて完結! 下巻には相原コージが萌え絵に挑戦してネットで話題騒然の「サルまん21」(ラノベ編)描き下しを完全収録! 著者二人、スク水・メイドのコスプレをした甲斐があったというものです!\1680
色単 ―現代色単語辞典「やらしい言葉」のみを4千項目収録した竹熊23歳時の幻の編集デビュー作品が突然の復刻! 小説家の友成純一氏とともに、約半年かけてエロ小説から「やらしい言葉」とその用例を抜き出し、完全シソーラス化!もうバカかと、アホかと!
マンガ原稿料はなぜ安いのか?―竹熊漫談タブーだったあれやこれやで業界騒然! \1260
桜玉吉のかたち竹熊がアマチュア時代に出していたミニコミの表紙を玉吉が描いていた。アマゾン在庫切れ…と思ったら再入荷してるようです。
私とハルマゲドン品切れで古書価のほうが高いとはどういうことだ〜。自信作なんだがな〜。
庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン大泉実成と竹熊がタッグを組んで庵野秀明の真実に迫る!中古で1円から(笑)。
梅田 望夫: ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる言わずと知れたベストセラーですが、確かにこりゃ面白い。ロングテール・ビジネスとか俺は正直これではじめて知りました。「塵も積もれば山」方式のグーグルビジネスは、まさにコロンブスの卵。俺みたいな大企業とは無縁の零細業者には夢と希望を与える本。 (★★★★★)
つげ義春: 無能の人・日の戯れダメ人間の世界にノーベル賞があったとしたら、まさにこの作品の主人公こそはノーベルダメダメ賞のキング・オブ・ダメ人間だ。もう若くはなく、妻子もいるのにまったくやる気がおきない主人公に密かに共感するダメ中年は多いであろう。ダメを極めた果てにかいま見える「透明な何か」がここにはある。 (★★★★★)
安野モヨコ: 監督不行届カラオケはアニソン!デートは仮面ライダーのロケ地!日本一オシャレな女流マンガ家が日本一のオタク亭主のもとに嫁いだら、一体いかなる生活が待っているのか?誰もが知りたかった新婚生活のすべてがここに!これは女性の側から描かれたリアル電車男の物語だ! (★★★★★)
桜玉吉: 御緩漫玉日記 (1)仕事先の下半身生活からおのれの鬱病まで、あらゆる身辺雑記をガチンコでネタにし尽くす桜玉吉はエライとしか言えない。竹熊は予備校時代からのつきあいですがまさかこんなマンガ家になるとは夢にも思いませんでした。 (★★★★★)
太宰治: もの思う葦太宰治の「お前は女子高生のいじめっ子か」とツッコミたくなるような陰険な性格の悪さ炸裂エッセイ。特に巨匠志賀直哉に対する大人げない罵倒には唖然とします。ネット論争の教科書になるかも。 (★★★★★)
J.W.ヤング: アイデアのつくり方これ、マジでオススメです。薄くて1時間で読めますが中身は一生モノ!目からウロコが落ちまくりです。当サイトでロングセラー驀進中! (★★★★★)
梅棹忠夫: 知的生産の技術知的生産本の古典。著者は高名な民族学者でフィールドワークから得た膨大な資料を整理するためにこのメソッドを思いついた。大学の同僚・川喜田二郎が考案した「KJ法」と並び、あらゆる知的活動に応用できる発想法の基本。 (★★★★★)
立花隆: 「知」のソフトウェア資料収集から取材・原稿に至るプロセスを、ジャーナリズムの巨人が実体験から解説。個性的な著者らしく、内容も個性的すぎて一般化できるのかは少し疑問。 (★★★★)
ビアス: ビアス短篇集短編の名手として芥川にも影響を与えたビアス。彼は南北戦争で生死の境をさまよった体験があり、これに奇想をからめた名作「アウル・クリーク鉄橋での出来事」を書いた。同じ作者の『悪魔の辞典』もお勧め。 \588
荒俣宏: 漫画と人生元祖オタクにして知のアンドレ・ザ・ジャイアント=荒俣宏による唯一のマンガ評論集。同書タイトルになった対談は不肖竹熊がお相手を。いかにアラマタヒロシはマンガ家にならずして書物の鬼となりしや? \600 (★★★★★)
こうの史代: 夕凪の街 桜の国これはいい作品だ。広島の被爆者の戦後と現在を描いているが、怒りではなく、静かな悲しみが漂う読後感はなかなか。メディア芸術祭大賞受賞作品。\840 (★★★★★)
杉浦 茂: 杉浦茂傑作選集 怪星ガイガー・八百八狸戦前からの長いマンガ家生活の中で、無数の読者に愛されながらも、そのあまりに無意識過剰な作風ゆえに誰もマネできなかった孤高の作家の作品集。唯一そのナンセンス性が赤塚不二夫に、無意識から湧き出る不気味さが日野日出志に影響を与えたところからも、杉浦先生の「特殊」ぶりが理解できましょう。 (★★★★★)
福谷 たかし: レジェンドどくだみ荘伝説つげ義春、松本零士と並ぶ「喪男漫画の巨匠」福谷たかしの『独身アパート どくだみ荘』が現代に蘇った! つげや松本はたびたび漫画論の対象になるが、福谷はその「純粋喪」ゆえに批評すらほとんど書かれなかった漫画界のブラックホールである。その内部に囚われたら最後、あなたは一生抜けられないダメ人間の仲間入りだ。 (★★★★★)
本田透・電波大戦オタクがオタクを貫くためには女は要らない!万が一、モテの魔の手が迫ってきたらオタクはそれからどう身を守るのか!? 女を寄せ付けない「護身術」を『電波男』の著者自らオタク界の鉄人から学ぶ、究極の電波本!恥ずかしながら竹熊も自らのモテの失敗を赤裸々に語っております。 (★★★★★)
平田 弘史: 叛逆の家紋大好評の「平田弘史傑作選」、今回もまた粒ぞろいのセレクトです!『吉田松陰』『介錯』『豪傑』『叛逆の家紋』そして『嘘』!まるで朝、歯を磨いて顔を洗うような気安さで切腹する漢らしいサムライたち!武士の意地が火花を散らす平田宇宙を存分に堪能してください!表題作『叛逆の家紋』も大傑作ですが今回単行本初収録の『豪傑』もスゴイ! 平田劇画に過去登場した豪傑が一同に介しオール怪獣大進撃のような死闘を繰り広げます!K-1もプライドも裸足で逃げ出すド迫力だ! (★★★★★)
平田 弘史: それがし乞食にあらず1970年といえば、平田先生の脂が乗りきられていた時期。もうペンも折れよとばかりに(実際に折れてたらしい)力の入った描線からは、武士の意気地と儚さが同時に伝わってきます。人間にとってプライドとは何かを描いた表題作をはじめ、上司の命令でワキガのお姫様と結婚する羽目になった下級武士の悲哀を通じて平田流フェミニズムの極限を描いた「始末妻」など、代表作が目白押しでお買い得です。 (★★★★★)
遠崎史朗/中島徳博: アストロ球団 (第1巻)ある意味ジャンプのその後を決定づけた、超イケイケ・インフレ爆発地獄の片道切符的超人野球マンガ。一試合完全燃焼!をスローガンに、選手が何人死んでも勝つまで試合が続きます! 殺人L字ボールやジャコビニ流星打法等、何度読んでも原理が理解できない必殺技もナイスです! 連載終了後30年目にして初アニメ化やドラマ化というのもわけがわかりません! (★★★★★)
本田透: 電波男「全力で書いた」ということがこれほどビシバシ伝わってくる本も久しぶりである。高濃度なオタク的韜晦趣味も、行間を埋め尽くすシュートな気迫によってイヤミにならずいい方向に転じている。「純愛」を本気で希求すれば「電波」になるという意味で、ドストエフスキー的な命題をも抱えた本であろう。 (★★★★★)
吾妻ひでお: 失踪日記つげや花輪のようなガロ系とも違う、明らかに手塚直系のメジャーな絵柄でありながら、ガロも達し得なかったある極致に達したのが吾妻ひでおだ。思えば氏の描く美少女マンガも「萌え」の裏側に潜む禍々しい何かをあますことなく示していたのだった。アルファにしてオメガ、すべてのオタクは吾妻に戻らねばならぬ。 (★★★★★)
花輪和一: 刑務所の中とりあえず大傑作というか刑務所実録漫画の金字塔としかいいようがないんですけど、花輪和一作品としてはかなり例外的な内容でもあります。でも「ガロ」時代の過激因業マンガや80年代の平安京エイリアンマンガからいきなり読むとヒキツケを起こす読者がいるかもわからないので、花輪入門としては最適な作品かも。 (★★★★★)
鶴見済: 完全自殺マニュアル鶴見済はこの本を出したというだけで歴史に残ったと思う。ある意味究極のシャレでありながらガチンコになってしまったということではオウムにも匹敵するキツイ一発。未成年は購入できないそうです。 (★★★★★)
水野純子のシンデラーラちゃんキュートな猛毒マンガで海外にもファンの多い水野純子によるゾンビの国のシンデレラ物語! ゾンビに恋するシンデラーラちゃんの胸キュンパワー炸裂!俺はこの人の絵がスキスキスキスキスキスキ! (★★★★★)
小室孝太郎: ワースト (1)小室孝太郎の代表作にして終末SFの大傑作!永らく幻のカルトマンガとして古書価が高騰してましたが全四巻が二分冊で復刻中。どうせこの復刻もプレミアがつくんだろうなまだ買えるのでお早めに。 (★★★★★)
文藝別冊 楳図かずお楳図かずおインタビュー他、さまざまな評者による楳図論を集めたムック。なんといっても単行本未収録作品『歯』が読めるのが貴重。 \1200 (★★★★)
蛭子能収コレクション(地獄編)蛭子能収を、TVでヘラヘラ笑っている気のいいおじさんと考えていたら大間違いだ!蛭子さんの頭の中はホントはこうなっているんだ!これを読めばブラウン管の中のあの笑顔が正視できなくなること請け合いだ! \1470 (★★★★★)
中野晴行: マンガ産業論マンガを産業としてとらえ、その歴史と現状、未来までも論じた大労作。本書の前では、私(竹熊)の本など所詮エッセイにすぎない。マンガ界の明日はどっちだ? \1680 (★★★★★)
平田 弘史: 血だるま剣法・おのれらに告ぐ奇跡の出版!時代劇画の巨匠平田弘史の歴史的傑作ながら、差別問題に引っかかり二度と日の目を見ないと思われていた血と魂と怨念の劇画!青林工藝舎エライ!それはともかくアマゾンは書影くらい載せろ。\1470 (★★★★★)
長谷邦夫: 漫画に愛を叫んだ男たち貸本時代からのベテラン漫画家で、赤塚ギャグの名参謀として知られる著者が見た「もうひとつのトキワ荘、そして赤塚不二夫」戦後漫画史の光と影!必読!\1890
ばるぼら: ウェブアニメーション大百科 GIFアニメからFlashまであのばるぼら氏が、ウェブアニメの現状と作品を網羅的にまとめた本。2006年における最良のガイドブックといえる。DVDがついて作品の実物が見られるのも、至れり尽くせりでGOOD。個人アニメの現状と未来に興味ある人はぜひ本書を押さえておきたい。 (★★★★★)
伊藤 剛: テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へマンガ表現論の新パラダイムを切り開く傑作!戦後マンガ史を覆っていた「手塚治虫という呪縛」を解き放ち、90年代以降の「萌えマンガ」をも正統な歴史に位置づけようとする手腕には恐れ入る。マンガの本質である「キャラ」の正体とは?読めば目からウロコが落ちること請け合います!! (★★★★★)
平田弘史時代劇画選画集―武士(MONONOFU)驚くべきことに、平田先生の画集はこの一冊のみ。最高傑作『薩摩義士伝』を中心に、30代から40代にかけての、脂がのりきった時期の超絶画業が堪能できます。リンク先から「中身を見る」をクリックすると他の絵も見られる。正直すごい、つーか、神業! 池上遼一・大友克洋・寺田克也など当代一流の絵師が、揃って「師」と仰ぐ理由がよくわかる。平田ファンならずとも一冊は持つべし! (★★★★★)
ばるぼら: 教科書に載らないニッポンのインターネットの歴史教科書日本語で書かれたインターネットの歴史に関する最強の本。表の情報だけではなくアングラ方面の歴史もあますところなく書かれていて、当分これ以上の密度の本は出ないだろう。オビに誰かの名前がでっかく出てますがこの人は著者ではないので念のため(笑)。 (★★★★★)
復刻版 手塚治虫のディズニー漫画 バンビ ピノキオキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!てなわけでディズニー公認で奇跡の復刻なる! ちなみに手塚版バンビ、原作ともディズニー版とも違う、ストーリーに大幅な変更を加えた完全なる手塚マンガとなっております。戦後漫画史上の重要作!速攻注文すべし! (★★★★★)
赤田祐一: 『ポパイ』の時代「Quick Japan」創刊編集長による、創世記「ポパイ」スタッフに取材したドキュメンタリーにして、雑誌愛あふるるオマージュ本。一時代を築いた70年代平凡出版(マガジンハウス)がいかに狂っていたか、いい物を作るには何が必要かがよくわかります。 (★★★★★)
安田修: 日本脱出マニュアル〈2004〉70年代からロングセラーを続けている「地球の歩き方」というバックパッカーのバイブルがありますが、この「日本脱出マニュアル」は実際に現地に居住して生きていくためのノウハウを満載した、本当に日本がイヤになった人向けの実用書。労働ビザの取得から永住権の取り方まで至れりつくせりです。 (★★★★★)
伊東 美和: ゾンビ映画大事典日本一のゾンビフリークによるゾンビ研究の決定版!およそ360本のゾンビ映画の詳細な解説が読めるような本は今後とも現れまい。マニアの鑑というか、気持ちのよい仕事です。 (★★★★★)
中本繁: ドリーム仮面幻の手塚賞作家によるなんとこれが初単行本。消えたマンガ家となっていた著者を求めて新聞広告まで出した編集者の執念が結実。マンガの歴史的空白を埋める快挙! \2050 (★★★★★)
手塚治虫: リボンの騎士―少女クラブ カラー完全版カラーまで初出のまま完全復刻した豪華版。絶頂期手塚の天才を思い知れ! と思ったらアマゾン品切れ? すでに古書価があがり続けてます…。 \5250 (★★★★★)
ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で孤独のヒキコモリ老人が生涯誰にも知られることなく描き続けた狂気のセーラームーン世界!大人どもをやっつけろ!ペニスのついた戦闘美少女の飛び散る内臓!\6825 (★★★★★)
毎日見舞いにやってくる父親から「Fさんという人からお見舞いが届いたぞ」というので、はてFさんとは誰だっけ、と思いつつお見舞いの封筒を開けてみると、中から『パプリカ』のパンフレットが出てきました。しかも表紙と裏表紙にそれぞれ
と、本人直筆のメッセージとサイン、今監督によるパプリカのイラストが入っていてビックリ! 筒井先生とは過去に一度だけインタビュー仕事でお会いしましたが、とても向こうが覚えておられるとは思えぬ程度のものでしたし、今監督とは一面識もないのです。
不思議に思って同封されていたFさんの手紙を見ると、実は彼は(株)ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの社員で、確か以前、蛙男商会の取材時にお会いした方でした。それで、ソニーピクチャーズは『パプリカ』を製作した会社なので、つまりはブログから俺の入院を知ったFさんが、社内コネクションを駆使して気をきかしたお見舞いをしてくださったのでした。Fさん、プロデューサーの森島さん、そして筒井先生に今監督、身に余るお見舞いをいただき有り難うございました。
Fさんの手紙によれば、「先般、ブログで竹熊さんが入院されていると聞き、その記事で当社が製作した『パプリカ』を非常に絶賛してくださっているのを読み、この映画の担当プロデューサーである森島太郎氏に告げましたら、先週末に筒井先生と今監督から、竹熊さんが早くご回復されることを祈り色紙を書いてくださいました」とありました。嬉しくも勿体ないことであります。
と同時に、いささか戸惑いを覚えたことも事実です。というのも、確かに私はパプリカを映画館で三回鑑賞し、原作も読み、大変好きな映画であることを表明したのでしたが、同時に「引っかかりも覚える」と書いていたはずだからです。手放しで「絶賛」したわけではありません。それで、これから本格的に映画の感想を書こうとした矢先に入院することになってしまったわけです。
つまり、俺はアニメ『パプリカ』に対する「引っかかり」について、まだ何も書いてないのです。それは、書きようによっては作品に対する苦言と受け取られる可能性もあるわけで、それを、こういう「お礼」を先に受け取った後になってから書いていいものかどうか、逡巡してしまったことも事実であります。
しかし俺はなにも悪口を書こうとしているのではありませんし、『パプリカ』というアニメ映画が、俺が何を書こうが「見る価値のある作品」であることに変わりはありません。むしろ俺が書きたいのは、小説を映画(アニメ)化する際に監督が直面する困難についてでありまして、それをこのアニメは相当程度、克服していると思うし、監督の方針に多少の疑問があるにしても、それは「趣味」の問題にすぎないといえばそれまでなのです。
とにかく、実にさまざまなことを考えさせられた映画でしたので、そのことを書きたいと思います。多少のネタバレがあるかもしれませんので、これから見る人はご注意ください。
『パプリカ』は、映像と演出に関していうなら、ほぼ完璧だと思いました。作画監督である安藤雅司氏の仕事も非常に緻密かつ高度なもので、リアル・アニメーションとして世界に誇れる出来です。安藤氏は『千と千尋の神隠し』でも作監をつとめていましたが、あの頃からインタビューではジブリ調ではなくI.G調のリアル作画にシンパシーを表明していたと記憶しています。今回はマッドハウスですが、ある意味その夢を達成されたわけですね。
また、原作を読んではじめて気がついたこととして、アニメは驚くほど原作に忠実に作られているということがあります。もちろん長大な小説をわずか90分にダイジェストするため、登場人物の数を整理したり、「説明」抜きの描写をしている箇所もありますが、原作にない要素は、一部を除いてほとんどありません。
どのくらい原作に忠実かといえば、たとえば、最初見たときによく意味がわからなかった描写(DCミニが自殺した氷室の頭部と融合するカット、「黒幕」の同性愛を匂わせる描写など)が、原作ではちゃんと説明されていて、ほとんどの疑問が解決してしまったからです。本来なら映画と原作は別物とするべきですが、監督の原作リスペクトがここまで濃厚な映画も珍しく、これはぜひとも「原作も併せて読むべき」映画でしょう。もちろん映画だけでは理解不能ということはなく、映画として見るために必要な説明はちゃんとあります。そこは抜かりなく作られているのでご安心を。
原作にはない「一部の要素」というのは、「映画」を「夢」のメタファーと見立て、映画に対する自己言及をする部分です。ここは監督個人の「こだわり」だと思う。もともと筒井氏自身、メタ作家と呼ばれるくらい「小説」や「言葉」に対する自己言及色が強い小説家ですので、それを映画にする以上、映画への自己言及を入れるのは、これはこれで「原作の精神に忠実」といえるのかもしれない。それにしても、登場人物が「イマジナリーライン越えてるぞ!」と叫ぶような映画は初めて見ましたよ。イマジナリーラインの意味がわからない人は、映画を見ればキチンと解説されてます。
映画(アニメも)は映像で語らしむることが第一義である以上、それは「説明」である前に「感じさせる」ものであるべきで、そうした意味では、原作で細かく説明されている部分を台詞で語らせる必要は必ずしもないわけです。また、そこをすべて説明しようと思うと、とても90分の尺では収まらなかったでしょう。観客が混乱するギリギリの線まで説明を押さえた監督の方針は、この限りでは正解だったと思う。『パプリカ』は、説明抜きで、ものすごいイメージの奔流に圧倒される種類の映画なのです。
では俺が「引っかかった」という部分は何かといえば、説明よりももっと根本的な、脚本構成に関わるところです。見終わった後に多少「釈然としない」感が残ったのは、おそらく90分という作品時間に納めるために、あえて原作とは異なる構成にしたことに起因するのではないかと。
アニメでは、他人の夢に侵入することができるDCミニという装置が何者かの手で盗まれ、それによって重度妄想患者の夢を注入された人々が次々に発狂していく事件が起こる。それを夢探偵パプリカが、さまざまな夢に潜入しながら「真犯人=黒幕」を探っていくという、推理劇的な構成をとっています。これが実は、原作では違っていて、DCミニが盗まれて事件が起きるところは一緒なんですが、実は真犯人である黒幕がほぼ最初からばらされているんですよ。小説版は、パプリカ側と黒幕側、双方の行動と動機を交互に描いて緊迫感を盛り上げるサスペンス劇の構造になっているんですね。
原作がこうなっているので、アニメ版も推理劇としては中途半端で、観客には途中で真犯人がわかってしまう。ところが、構造としては推理劇なので、お客にもわかりきった犯人が最後に判明して、そいつが一暴れしておしまいという、ちょっとしまらない終わりを迎えるんですね。ここで、真犯人に何か別の意味での意外性があればよかったんでしょうが、それはなかった。
原作では、犯人側の動機がその思想を含めてかなりのページを割いて書かれてあるので、行動にも一応の説得力があるのですが、アニメではそこがバッサリ割愛されている。従って、真犯人の行動も単なる駄々をこねる子供みたいに見えてしまって、あれだけの悪事を働く動機としては弱くなっていると思うわけです。
もちろん今監督も、それは百も承知であえてこういう構成をとったのだと思いますが。要するに、原作と同じく探偵と犯人、双方の動きを丁寧に描いていったら、とても90分には収まらないはずなので。俺としては、2時間以上になってもいいので原作と同じ構成にしたほうがよかったと思いますが、そこは今監督の思惑以上に予算や興業的理由などいろんな「大人の事情」があったのかもしれません。スタッフではないので、俺としてはなんともいえないわけですが。
一般論として言うなら、映画、特にアニメは短いほうがいいというのが俺の持論でもあるので、『パプリカ』の90分という尺数にはむしろ好感を持っているのです。宮崎アニメにしても、俺にとっての最高傑作は短くまとまっている『となりのトトロ』で、巷間評判の高い『ラピュタ』は、長すぎて嫌いなくらいですから(それでも10回は見ていますが)。
で、ここからは俺の想像なんですが、こうした脚本上の「欠点」(あえて、こう書きます)をカバーするために、監督としてはより一層「映像」に力を入れざるをえなかったのではないかと思うわけです。先にも書きましたが、「わからせる映画」ではなく「体験させる映画」として意図して作られたふしが随所に伺えるわけなので。
それはかなりの程度成功しているといえ、実際全編を通じて出てくる妄想患者の「パレード」の華やかなグロテスクは壮絶な見物ですし、妄想と現実が入り交じる演出も実に手慣れたものです。「妄想の映像化」がこの映画最大の肝といえるわけですから、そこはもちろん見事。実際、グロテスクな日本人形も大仏もすべて原作に出てくるので、よくもまあ、あんなに映像化しにくい原作を、ここまで「絵」にしえたものだと感心するほかはありません。また、そこにかぶさる平沢進の壮大でキッチュな音楽も、誇大妄想を音にしたらああなるだろうというもので、ここは原作以上かもしれない。
と、映像に関しては合格点なのですが、ここであえて苦言を呈させていただくなら、やや物足りなかったのが、描かれているのが主として「子供っぽい妄想」であるからです。DCミニの開発者・時田浩作が「おたく族」であり、その助手で最初の被害者である氷室もまたおたくであるので、それらの妄想が「子供っぽく」なるのはある意味当然かもしれませんが、そこにさまざまな年齢層の人間の夢や妄想が混ざり合ってくる後半部も「子供っぽく」感じるのはいかがなものかと。
原作の魅力の本質は「エロ」にあるので、そこには「子供のエロ」もあれば「大人のエロ」もあったはずなのです。30歳手前の「大人の女性」であるパプリカと、中年男性である粉川警部との夢での遭遇するシーンが、これまた「映画オタク」的なナルシスティックな場面に終始するのは、脚本上の必要とはいえ、少し物足りない。あえて言わせていただくなら、今監督、「大人のエロ」を描くことからいささか腰が引けているのではありますまいか?
今敏監督の「師匠」でもある大友克洋氏も「エロ」が描けない人ですが、たとえばアニメ版『アキラ』の名場面である「オモチャとミルクの幻覚」は、「子供のエロ」を感じさせ、不気味に成功した場面でした。『パプリカ』におけるパレードが、凄まじくグレードアップしたとはいえ、『アキラ』のあの場面の延長に見えてしまったことは、やや残念であります。
どのみちお子様向きの内容ではないのですから、ここはひとつ、虫プロの『哀しみのベラドンナ』くらい、思い切った「大人のエロ」をやってしまってもよかったのでは? と、俺なんかは思います。パプリカそのものは、なかなかに色っぽい「大人のキャラ」だと思うのです。スポットCMにも使われた妄想に囚われた所長の体内に侵入して「治療」する場面などは、ゾクッとするくらいセクシーでした。ああいう場面を実はもっと期待したんですが。
と、まあ、いろいろ書きましたけど、『パプリカ』は俺にとって、いろいろ考えさせられたアニメでした。近年、これほどメタモルオーゼが多用されたアニメもないでしょうし、メタモル好きの俺としては、実はこれだけで満足できました。もちろん夢や妄想の世界は、イメージの世界特有の「常に形が移ろいゆくもの」ですので、メタモルフォーゼを使うしかなく、それもCGによるモーフィングなどではなく、手描きによるメタモルフォーゼが一番だと思います。今回あえて手間のかかる手法に挑戦した今監督、及びスタッフの皆さんには敬意を表する次第です。
と、いう感じなのですが、俺の入院は、たぶんクリスマスあたりまで伸びそうな気配です。明日は例の太ももから動脈にカテーテル挿入があるんですけど、これから下腹部の毛を看護婦さんによって全部剃られるという儀式があるそうですよ。とほほほ。
※以下の文章はネタバレを含んでいます。映画のたのしみを損なう恐れのある人は読まないほうが賢明だと思います。 [続きを読む]
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どうにかぼくの担当であるマンガ部門の原稿もあがり、現在、それをスキャンしてネーム(フキダシのなかの活字ですね)をPhotoshopで貼りこむ作業などが進行中です。森川嘉一郎さん渾身の指導のもとになるアドベンチャーゲーム(ノベルゲーム?)も完成、あとは竹熊健太郎さ... [続きを読む]
ここで言う「大人のエロ」の例として『べラドンナ』が挙がっていますけど、私にはイメージがいまひとつ湧きません。
お顔拝見できてよかったです。もし体調がよいなら、病院内の散髪屋へ行ってサッパリしてみて下さい。一生に一度の経験になると思います。
エロについてですが、これはボク違う解釈をしてました Orz<ツン○レを描いているのだと
ただ千葉→幼児化→パプリカとしている構造が映像化する上で思わぬ伏兵となってしまったのかもしれません。あと、オヤジどもの純愛が客層(女性のセクシャルとは書けない)によっては「かわいい」と捉えられるのを狙ってとか等。
願望として、やはり千葉敦子の色気をもっと出してほしかった。汗かいて・・・とかかなりキテタ。
みなさん、書いてられますが、筒井先生からのお見舞いをもらえるなら俺も入院してみたい!
久々の竹熊スマイル見れてよかったあ(笑)どんな苦しい状況でもギャグを忘れずギャグにすべてを昇華できる男竹熊健太郎・・・新作楽しみにしてます、特に例の儀式のシーンはいつか作品に昇華してくださいね (笑)くれぐれもおからだ大事にしてくださいね。もちろん俺、壮大なるオフ会あきらめてませんから(笑)
俺はどちらかと言うと、パレードをはじめとする、氷室(を中心としたオタク世代)の妄想に、アニメのアイコンが多すぎたり、(それ以外にもキャスティングはじめ、若い世代へのフックがちりばめられてますが)
いくつかのブログで指摘のある様に「イノセンス」の要素が目立ったりするあたりが気になって仕方ありませんでした。
個人的には、粉川警視の夢治療での「古典映画」の引用に対比させて、オタク世代のアイコンを大量動員したのかなぁと感じましたが、
(映画シーンのエロの欠落は、筒井さんの世代程、古典映画の枠組みを利用できなかった事の現われであり、それでアニメ世代のアイコン群の引用に至ったのでは無いかと思われ)
妄想パレードや、前半の連想による舞台変換の飛躍の出来が素晴らしかった分、「夢からの侵略」と言ったクライマックスや始め、筒井原作の肝である、「枠組みの越境」等の構造的な遊びの部分ではインパクトが落ちたように思います。
むしろ、より原作を刈りこんで、第一部に限定し、「粉川警部の夢治療」を中心に組み立てた方がモアベターで無かったかと。
でも、筒井ファンとしては、「あのクライマックス、ホントにやりやがった!」と拍手したい気持ちもあって、複雑です。
221御大の直筆サインがうらやましいというのは実にまったく同感だが、両先生が直筆サインくれる運びになったのは、もとをただせば単に「入院した」ことより、その原因が「脳梗塞」だったからなんぢゃないかと思うがどーか?
仮に両先生にパヤヲとヲサムの両御大の直筆サインがさらにくわわったとしても、漏れは脳梗塞になど絶対なりたくねえんだが。ぽまいらゎ直筆サインもらえるなら脳梗塞にかかってもいいでつか?
私の手術の時の剃毛は学校を卒業したての看護師さんでした。手際が悪いので足ががくがくになっちまいましたが、初々しい感じだったので腹は立ちませんでした。でもやっぱり看護師さんはベテランの方が…
今頃は絶対安静・寝たきりで、導尿カテーテルか尿瓶のお世話になっていると推察致します。もうしばらくのご辛抱ですぞ、殿。
はじめまして、いつも楽しく拝見させて頂いております。お元気そうなお顔でなによりです。
今回の記事とまったく関係ないのですが、烏賀陽弘道さんという方がオリコンから5000万円の損害賠償を求める訴訟を起こされたそうです。
どっかで聞いたことある名前だと思ったら、たけくまメモの「フリーにとって原稿料とは何か」で取り上げられた人でした。
インタビューやそのほかの資料を見る限りですが、安藤さんはI.G作の「人狼」を見てこれはやばい、このままジブリにいては技術的に遅れていってしまうという危機感を感じたといいます。
その上で入った「千と千尋」では千尋のキャラクターデザインや仕草にこれまでのジブリにないテイストを入れるつもりでいき込んだものの、終盤か間に合わずに宮崎監督自らが作画に入ったころから安藤氏の作画プランは無視され結局いつものジブリアニメになってしまったというのを語っています。
よせばいいのにキネ旬は千と千尋特集号で人狼スタッフの対談を掲載。「水の表現がいまいち」「ゆばばのデザインはちょっと」「涙がでかいのはギャグ?」などと言いたい放題。「宮さんはやっぱ上手いけど、アニメーターとして技術的に見るべきところは少ない」みたいな感じで結論づけます。安藤さんが読んだかはわかりませんが、氏にとってかなりキツイ内容だったのは確かです。
その後、安藤氏はジブリを退社。まあ直接の原因は細田ハウルの難航によるジブリのレイオフでしょうが、飛車を失った形になったのは確かです。
「あの」ゲド戦記の後に時かけ、パプリカが続くっつーのは、なんとも今年のアニメ映画界は皮肉な感じですなあ。
ちなみに、筒井先生がエロティックに感じるものは、矢作俊彦が描くサンダルのイラストと、あのベティ・ブープだったと記憶しています。
この方は『Jポップとは何か』の著者だったのですね。たったいま知りました。とてもコンパクトで鋭い本だったのでよく覚えております。
いやまぁそうなんですけども、ツッコミを入れられて後ろめたーい気持ちになったのもまた事実であります。
買っただけでかばんに入ったままですが、さっきパプリカのコミカライズを購入してきました。
一番近くの本が購入できる場所がコンビニってなんか悲しい…。本当にここは23区内なんだろうか。
映画化されてるんだから平積み、あわよくば筒井コーナーくらいできてるだろうと思ってたらそんな気配もなく、在庫なし。
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いや、それにしても素晴らしいもの貰っちゃいましたね。筒井師匠(ぼく、先生のマンガのアシストしています。)からサインは直接いただいてはおりません。(ただし、某氏からかなりの冊数のサイン入りを戴いた)
ランキングのように上位表示、下位表示に影響されることなくご自身のサイトのアクセスアップが見込まれます。
10歳前後のお嬢さんを連れた家族連れがいたのですが、終わった時にお父さんが心配そうに面白かった?と聞いていたのが印象的でした。
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「マンガ論争勃発」ロフトプラスワンで古鳥羽護が喋った事と、喋り足りなかった事 (フィギュア萌え族(仮)犯行説問題ブログ版・サブカル叩き報道を追う)
4つの画材で動物の19通りの描き方をDVD付きで解説した通信教育系教材です (イラスト上達マニュアル,ビスタいいかげんにしてくれ)
しろはた?生きている女の方こそ幻だと、今しがた気がついた 私は人間を辞職する!∩( ・ω・)∩
菅井君と家族石 The Perfectネットから世界へ! 2006年大ブレイクの予感! FLASH界の鬼才・蛙男商会が年収60万の地獄から脱出し妻子を養いながら世界征服を誓った第一歩がこの作品だ! ファンキーな黒人一家による暗黒版サザエさんというかなんというか!
ウクレレ・フォース~スター・ウォーズ ベスト・カバーズ~ネットで話題騒然! ウクレレと縦笛による恐怖の脱力スターウォーズ音楽の数々!「やる気のないダースベイダーのテーマ」(通称)は必聴です!(音楽CD)
Winsor Mccay: Master Editionアニメとマンガの両分野で「世界最初の傑作」を遺した天才ウィンザー・マッケイの貴重なアニメを収録。有名な「恐竜ガーティ」はじめ、3年がかりで奇跡のリアル・アニメを実現した「沈みゆくルシタニア号」、世界最初の怪獣映画「ペット」は必見! 驚きの連続です。(日本アマゾンはVHS版のみ扱い)
死霊のえじき 完全版ロメロのゾンビ三部作完結編!(とはいえ、今続編作ってますけど)スポンサーの途中降板がありスケールは前作よりダウンしたがそれがかえってリアルな感じ!冴え渡るロメロ演出とT・サビーニによるゾンビメイクはこれが最高傑作! なお「最終版」と称する別DVDもありますがいいシーンを全部カットした改悪版なので買ってはいけない!この「完全版」を買おう!
イージー★ライダー都会と田舎、大人と若者はいつの時代も相容れぬもの。一般社会に対してツッパリ切ったD・ホッパーやP・フォンダやJ・ニコルソンが田舎の親父に殺されます。ツッパリもほどほどに!
地球最後の男/人類SOS!ロメロをはじめその後の終末SFに多大な影響を与えたビンセント・プライス主演、永らく日本未公開だった幻の傑作がついに初ソフト化! これは事件だ絶賛予約受付中!
A鬼才・森達也の気合の入ったドキュメンタリー。オウムの側から世の中を見るなんてなかなかできる体験じゃありませんよ。カメラの目前で展開される公安警察のせこすぎる逮捕手法は衝撃です。
カリガリ博士1919年製作のドイツ映画。特異なセットと撮影で人間の深層心理を映像化した手法は表現主義と呼ばれ一世を風靡。押井守やマトリックスの原型的なシナリオも衝撃。
ロマン・ポランスキーの吸血鬼巨匠ポランスキーのドラキュラものだがなんとコメディ仕立て!恐怖と笑いが両立しうることをこの映画で実証。後に惨殺された監督の奥さんシャロン・テートの美貌も拝めます。
ゾンビ 米国劇場公開版ジョージ・A・ロメロのゾンビ第2作にして最高傑作。低予算ながら凝った設定と脚本、恐怖にユーモアを交えた演出はすでに巨匠の域。最近別監督がリメイクしましたがロメロのこれにはかないません。
ほしのこえデジタル時代の「新宝島」となるか?自宅PCで作り上げた驚愕のクオリティ。作者は最近長編も発表しましたが、こっちのほうが出来がよい。2625円の廉価版DVD-BOOKもあります。
マルホランド・ドライブD・リンチの最高傑作かも? しかしわけのわからなさはもはやノーベル賞級。わけがわからないのに面白いのがリンチの困ったところ。
オープン・ユア・アイズスペインの押井守アレハンドロ・アメナーバルによる虚実皮膜の精神錯乱映画。トム・クルーズ主演のリメイク版(バニラ・スカイ)もありますがこちらがオススメです。
マトリックス 特別版THE MATRIXマトリックスは1作目に尽きる!と横町のご隠居も申しておりました。2と3は見る価値なし。
うる星やつら2・ビューティフルドリーマー原作者は激怒したそうですがこれは鬼才・押井守の原点にしてどんずまりの最高傑作!
【 140】引用元 たけくまメモ : ものすごい入院お見舞い
URL: http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_e348.html
風習やしきたりは確かにありますが、相手を思う気持ちが一番大切だと思います。お見舞いで迷ったときは、自分が患者の立場であれば、その行為や見舞い品を望むかどうか、問い直してみてください。
親しい人が入院したとなると、すぐにでも駆けつけたい思いにかられますが、「会いに行かない」ことが喜ばれる場合もあることを、まず理解してください。出産や回復がはっきりしている場合以外は、本人が望まない限り、病室へ伺わないほうがよい場合もあると思います。お見舞いが、病人にとって負担になることもあります。もし、立場が逆であったとき、相手に見舞いに来てもらいたいかどうかを、ひとつの目安にしてみるとよいのではないでしょうか。手術前は検査や準備で忙しくなるので、手術後、体調が落ち着かれてからお見舞にいくほうが良いと思います。訪問のタイミングをご家族や病院へ問い合わせるとよいでしょう。
手紙やカード、そして友人たちでつづった寄せ書きは、大変喜ばれます。文字を読むのが辛い患者さんには、カセットに声の便りを録音して、テープレコーダーとともに届けるという方法もあります。(イヤホンをつけてあげると、更に喜ばれます。)病院が殺風景なので、絵を描いて送ったり、友人たちと過ごした写真を送るのも喜ばれると思います。
相手の病状や現在の気持ちを、まず家族や親しいひとに尋ねてください。このとき、ご家族のもとには問い合わせが集中する場合がありますので、会社の仲間であれば代表がひとり、メインコンタクトになるとよいでしょう。このとき、ご家族に思いやりのことばをかけることも忘れずにしてください。ご家族に連絡が取れない場合は、病院に尋ねるとよいでしょう。
手術前は検査が続くので(痛くて辛い検査も多いようです)、お見舞は控えたほうがよいでしょう。手術後も、抜糸が終わるくらいまでは安静が必要ですので、回復に向かい始めたころ(手術後3日め以降)がよいと思います。午前中は検査や診察が行われていますので、午後2時以降がお見舞いには適しているようです。
服装や髪型は、シンプルで落ち着いたものがよいと思います。患者さんの体調によっては匂いに敏感になるので、香水は控えたほうがよいでしょう。
病人は体力がかなり落ちていますので、健常者の感覚でおしゃべりにつきあわせてはいけません。「もう少しいたいな」と思うころが、退出のタイミングだと思います。
病室に他の患者さんがいますので、声の大きさなどに注意してください。入室や退室の際、ほかの患者さんにもあいさつすると、雰囲気が柔らかくなります。見舞い相手が起きあがれる状態なら、面会室を利用するのも一案です。
見知らぬ見舞客が現れた場合は、スムーズにその場を過ごしてください。簡単な自己紹介をしてから、「今ちょうど帰ろうとしていたところなので」と声をかけて、退室するとよいでしょう。また、訪問客が続き、患者が極度に疲れる場合もありますので、後から来たひとは、滞在を短くするほうがよいでしょう。
相手から望まれない限りは、病室で宗教の話をしないほうがよいと思います。患者が無事退院し、心身とも健康になったとき、あなたが信じる神の話をしてはどうでしょうか。
突然の看病で、精神的にも一番辛い思いをしているのは家族の方だと思います。患者さんを思うのと同様、ご家族への思いやりもお忘れなく。
よく定番として「神様がくれた休日だと思って、ゆっくり休んでください。」というフレーズが使われますが、回復がはっきりしていない限り、これはお薦めしません。体力的にも精神的にも大変辛い思いをしている患者さんの場合、この言葉は無責任な響きとなる場合があるようです。「がんばって」のように、善意あることばでも、患者さんによってはマイナスに受け止められる方もおり、病気を患っている方への声かけは難しい面をもっています。「一日も早く元気になりますように」という思いが一番喜ばれるのではないでしょうか。
また、学校や職場での遅れを気になさる患者さんには、「みんなでカバーするから安心して。」「焦らないで。」といったメッセージも有効ではないかと思います。
食事制限が有る場合は、頂いても患者さんが食べられない場合があるので、事前に確認してください。患者さんにでなく、ご家族や、看護婦さんにお菓子などを差し入れするのは、喜ばれるようです。(病院によっては贈り物を断るケースもあります。)
抵抗がなければ大変実用的なお見舞品です。医療費をはじめ、有料テレビ、洗濯代とかさみますので5千円から1万円くらいでお渡しするのがよいようです。同様に、テレホンカードやテレビカードも喜ばれるそうです。
鉢植えは根付く(寝つく)と言われて嫌われますが、切り花は喜ばれます。ただ水の入れ替えをしてくれる人がいないと患者さんの負荷になりますので、かごに入ったアレンジメントがよいのではないでしょうか。また、病状によっては、花や食べ物の匂いに敏感になって、気分を悪くする方も多いので、事前に体調を確認してから送ってください。
長時間横になっている人には、そのままの姿勢で楽しめる雑誌やCD(テープ)が歓迎されます。相手の趣味を聞いて差し入れましょう。なお、体力のなくなっている患者さんにとって、本は重くて持ち上げられない場合もあります。机の上に置くブックスタンドの差し入れや、薄い雑誌などがよいかもしれません。
意外と一番感謝されるお見舞かもしれません。お返しの心配もいらず、気心のしれたひとの笑顔が何よりのお見舞になります。
夕食時、姉はいつもお弁当を買って一緒に食事をしてくれました。長い入院生活、食欲がないときは、ほとんど箸をつけられなかったのですが、ひとと一緒に食事をするだけで、いつもより食べる量が増えたことを思い出します。また知人からの寄せ書きや色紙には、とても励まされました。
【 141】引用元 お見舞い
URL: http://www.nyuin-guide.org/Nyuin-Omimai-Guide/A4805B41-6C53-4F53-AE4A-6183B0A4AF1E.html